大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(オ)973 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

原判決の確定するところによると、被上告会社は本件横領行為にさきだち訴外D

につき身元保証に関する法律第三条第一号所定の事由あることを覚知したとは認め

られないというのであり、また同条第二号所定の事実があつたことは原審において

主張立証されなかつたところである。されば、被上告会社において法律に定める通

知義務を履行しなかつたものとは認め難く、右義務の不履行あることを前提とする

上告人の所論はすべて採用し得ない。

また、訴外Dら集金人の監督につき被上告会社に過失の存したことは原判決も認

めるところであつて、右の点に関する証拠の取捨判断を論難する所論は、原審の専

権に属する事項を攻撃するものであるからとり得ない。そして、右過失を認めたか

らといつて身元保証人たる上告人に対する賠償責任を全く否定しなければならない

ものではないから、この点に関する所論も理由がない。

その他の論旨は、すべて原審の適法にした事実認定を非難し或は原判示にそわな

い事実を前提として原審の判断を攻撃するものにすぎないから採用のかぎりでない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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